曇りのレースコンディションの中、欧州では2021年初めてとなるアイアンマン70.3のヨーロッパチャンピオンシップが6月27日デンマーク・エノルシアで開催された。
もちろんエイジグループ・カテゴリーもあわせて実施。各国からやってきた約1,500人のアスリートがホストタウンの熱狂的な支援を受けて「アイアンマンのある日常」を噛み締めながらレースを楽しんだことであろう。
スタート時の水温は18.6℃、気温17.8℃とこの時期では比較的高め。正午に気温21℃まで上昇するという、レースには良好といえるコンディションだった。
ついにヨーロッパにもアイアンマンが戻ってきた(写真は2019大会時のもの/©Joern Pollex/Getty Images for IRONMAN)
プロ女子のレースを制したのはイギリスのルーシー・チャールズバークレイ。3時間59分57秒のコースレコードを打ち立てる圧勝劇だった。
チャールズバークレイは、「スイムが私のストロングポイントなので、最初からできるだけリードを広げようとアタックをかけました。バイクに移っても、目の前を走る男子選手を追い抜いていくつもりでプッシュ。私の理想のプランでレースに勝つことができて本当に満足しています」と表彰台でコメント。
男子プロではジョージ・グッドウィン(イギリス)が、こちらも好タイムでアイアンマン70.3欧州チャンピオンに輝き、2018、2019年ディフェンディングチャンピオンのロドルフ・フォンベルグ(アメリカ)が2位、ヤン・ストラットマン(ドイツ)が3位の表彰台を獲得した。
次は世界チャンピオンを狙いたいとグッドウィン。フォンベルグ(左)が2位、ストラットマン(右)が3位となった ©Getty Images for IRONMAN
グッドウィンは、「欧州チャンピオンの称号を獲得できたことに興奮を抑えきません」とコメント。「スイムは調子が悪かったのですが、バイクとランは快心の走りでした。こんなにいいタイムが出るとは思っていませんでしたが、このレースでさらに大きなタイトルを狙える自信がつきましたね」
今回のプロ男女のトップ3は、9月にアメリカ・ユタ州セントジョージで開催される2021アイアンマン70.3世界選手権に出場し、さらなる高みを目指すこととなる。
ヨーロッパでは来週の7月3日にはフルディスタンスのアイアンマン・ランサローテ(スペイン)が開催。欧州トライアスロンの完全なる夜明けは、もうすぐそこにまできている。
●大会のサイト/アイアンマン70.3ヨーロッパチャンピオンシップ