トライアスロンの “今” を35年間撮り続けてきたハリーこと播本明彦カメラマンの目がとらえたトライアスロン・ギャラリー特集『Harry’s Shots』。5月13日に行われたワールドトライアスロン・チャンピオンシップシリーズ(WTCS)2023横浜大会では、優勝者のコメントなども交え、2024年パリオリンピックを目指すアスリートたちのパフォーマンス・シーンを切り取る。(写真をタップするとフルサイズで見られます)
【男子優勝】ヘイデン・ワイルド(ニュージーランド)
「ランは自分のストロングポイントなので、(バイク終了後)迷うことなく先頭に出ることができた。日本は僕にとって良い印象があるよ。東京でメダルを獲っているし、横浜でも過去2回表彰台に乗っているしね(昨年のWTCS横浜大会2位)」
【男子11位】ニナー賢治(NTT東日本・NTT西日本)
スペイン・シエラネバダでノルウェー・チームと約1カ月間の高地合宿を経て参戦したレースに、「高地トレーニングの手応えは十分に感じられました。今回トップとは55秒差でしたが(今日の)2位、3位はそんなに遠くなかったと思う。世界のトップは手の届くところにある。自信はあります」
【男子19位】北条巧(NTT東日本・NTT西日本/写真先頭)
「去年の横浜大会後からなかなか良い結果が残せていなかったのですが、今回、バイク、ランは今までのレースに比べるとたいぶいい動きができていたので、もう少し修正すればベストテンは取れるかなという手応えでした。パリオリンピックの表彰台を狙っているので、あらためてこのレースをきっかけにして頑張っていきたいと思います」
バイク途中では非常に激しい雨が打ち付けるタフなレースコンディションだった。
スイムで出遅れたが、バイク40kmをひとり53分30秒を切るタイムをマーク(53分20秒)し終始トップを伺う位置でレースを進めたクリスティアン・ブルンメンフェルト(ノルウェー/写真上)。1週間前にスペイン・イビザ島で PTOツアー(S2km/B80km/R18km)に出場し、長時間の移動を経ながらも驚きのパフォーマンスを見せた。
マシュー・ハウザー(オーストラリア/左)が男子2位、バスコ・ビラサ(ポルトガル/右)が3位のポディウムを獲得
【女子優勝】ソフィー・コールドウェル(イギリス)
男子に先駆けてスタートした女子のレースも途中、非常に強い雨に打ち付けられる厳しいコンディションの中、ランでライバルたちを引き離して勝利した。
「(ワールドトライアスロン・チャンピオンシップシリーズ)初めての優勝で、言葉を失うくらいとてもエモーショナルな気持ちが湧いています。来年のオリンピックに向けては、まずはイギリスの代表に選ばれるよう、そこを目指して頑張っていきたいと思います」(コールドウェル)
【女子2位】ロサ マリア・タピア ビダル(メキシコ)
初めての来日、もちろん日本のレース初出場での表彰台獲得に、「(来るのを)楽しみにしていた日本で勝てて非常に幸せ。次のチャンピオンシップ・レースになる2週間後のカリアリ大会(イタリア)に向けて頑張ります」
【女子29位】佐藤優香(トーシンパートナーズ、NTT東日本・NTT西日本、チームケンズ/写真中央)
「バイクでは第2集団を走り、その中で勝負できれば16位以内も見えていたのですが、ラン前半で後続集団の何人かに抜かれて順位を落としたのは痛かったなと思います。バイクは自分の弱点なのですが、今日は集団の前方で積極的にレースを進められたという手応えはありました。でもその後のランに繋がっていないので、そこは今後の課題として次のレースにもっていきたいと思います」
【女子3位】テイラー・ニブ(アメリカ)
「もちろん、この後(オリンピックを目指して)ショートのレースをメインに出場していきますが、それに限らず(今年も)ミドルディスタンスなどのレースにチャレンジしていきたい。私はニコラ(・スピリキ/スイス)のようなマルチで強いアスリートに憧れているんです」
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