6月25日にドイツで実施されたチャレンジ・ロートは大会規模もさることながらエキスポも圧巻だ。
「世界最大」と主催者が謳う “Challenge Roth EXPO” は100の出展数を超える一大イベント。そこでの注目プロダクツを2回に分けてピックアップしていく。(写真をタップするとフルサイズで見られます)

【キャニオン】
ドイツ発のトライアスロンバイクといえばやはりキャニオン。今シーズンはチェルシー・ソダーロ(アイアンマン世界選手権2022女子優勝)、サム・レイドロー(同男子2位)、カット・マシューズ(アイアンマン世界選手権・セントジョージ大会/女子2位)、そしてショートディスタンスではヘイデン・ワイルド(東京オリンピック男子銅メダル)などが新たにライダーに加わり存在感は抜群だ。

ブースで最も注目を集めていたのが、1か月前に発表されているヤーン・フロデーノ専用の “Speedmax CFR”。
レースでは6月初旬に行われたアイアンマン・ハンブルクで初投入されていて、シートポストに貼られているゼッケン「2」はそのときのもの。カラーリング&デザインはもちろん、アッセンブルされたパーツも彼のコダワリを随所に見ることができる。


(写真左)肉抜きしたプレートでより軽量化されたスラムのチェーン。強度と耐磨耗性も高く、チタンコーティングが優れた耐食性と美しいカラーリングを演出する。(写真右)シートポストには本人の名前とあわせて「考える、信じる、達成する」のコンセプト・アイコンが!


(写真左)リアのボトルケージ装着パーツは大判のブレード形状。後方での整流効果を狙ったデザインとえいる。(写真右)フロデーノの足元を支えるのは、wahoo(ワフー)のスピードプレイ対応・ペダル型パワーメーター『POWERLINK ZERO(パワーリンクゼロ)』だ
【元 F1エンジニアが立ち上げたスイスサイド】
スイスサイド(SWISS SIDE)社とはF1の元エンジニアのジャン – ポール・バラール氏が創設した新興メーカー。最先端の風洞実験やコンピュターでの流体解析を駆使し、とことんエアロダイナミクスを追求したプロダクツの製作やテクノロジーの供給を行っている。
トライアスロンではアイアンマン・ハワイ2度優勝のパトリック・ランゲなどが、エアロホイールを採用していることでも有名だ。

「今回(ブースで)ラインアップしているホイールはすべて新型。これまでのモデルからさらにエアロダイナミクスを進化させているんだ」(バラール)
盛り込まれた数ある先鋭技術の中で大きなポイントのひとつがスポークデザイン。DTスイスが開発したという、ステンレス製の薄さ0.7mmのスポーク(写真左下)で独自に組み上げられたホイールは、時速45km走行時において、既存モデルから2ワットの出力をセーブできる計算だという。


(写真左)ステンレス素材だから成し得たという薄さ0.7mmのスポークとスイスサイド社新型リムとの組み合わせ。現時点でバラルド氏が考えられベストなマッチングだという。(写真右)長年ザウバーでF1のエンジニアリングに取り組み、トヨタのF1参戦時にも開発に関わったというバラール氏
スイスサイドの飽くなき技術の追求はアパレルにも目が向けられている。「大きなチャレンジだけど、このプロジェクトにも今後力を入れていくよ。写真のコンプレッション・ゲイター(左下)もアエロダイナミクスの数値でアドバンテージを得られる製品として展開しているんだ」
ダニエラ・リフなど数多くのトッププロが使用するDHバーに象徴されるように、そのテクノロジーが高く評価されているメーカーといえる。


【ドイツでも存在感を示すCEEPO 】

ブース展開ではないのだが、エキスポ会場にスペインから参加の選手が乗るシーポが登場。すると「お〜、Shadow-R か! どこで買えるんだ?」などと人だかりができ、質問攻めにあっていた。
聞けば地元バルセロナで購入したとのこと。「バルセロナでもシーポの人気は高いよ。実はボク3台(シーポを)持っているんだ。フィーリングが良いんだよね!」と熱く語ってくれた。

【エコイのトライアスロンウエア】


フランスサイクル用品ブランドの EKOI(エコイ)といえばヘルメットやアイウエアが有名だが、ヨーロッパではトライスーツもラインアップされている。


現場でコミュニケーション・マネージャーに聞いたところ、「まだこれからのプロダクトだけど今後マーケットの規模を広げていく予定です。日本でも展開していきたいね!」とのこと。
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