フローラ・ダフィの走りを支えた決戦バイクに迫る / スペシャライズド・S-WORKS TARMAC SL7

同一年にオリンピック金メダル、そして世界選手権タイトルを獲得した初めての女性アスリート、フローラ・ダフィ(バミューダ)。彼女の走りを支えてきたバイクが、スペシャライズド/S-WORKS TARMAC SL7 だ。
欧州を中心としたサイクルロードレース界のトップチームが導入するバイクにおいて、完全に主流となりつつある “軽量オールラウンダー” モデル。これは平坦路(高速巡航性)、アップダウン(軽量性)などあらゆるコースコンディションで高い走行性能を有するバイクのことを指し、集団走行で激しい駆け引きが常となるエリートのショートディスタンス・トライアスロンで導入する選手は多い。

スペシャライズド・ブランドのバイクは、アイアンマンのみならずワールドトライアスロン・チャンピオンシップシリーズ(WTCS)など、ショートのレースでも多く使用されている。今年の横浜大会でも、レース全体を見る限りエリート男女の使用率で非常に高いメーカーだった。

そのスペシャライズドの最高傑作ともいえる S-WORKS TARMAC SL7。
実はフローラ・ダフィがWTCS横浜大会で使用していたバイクは、昨年の東京五輪を制したあと、メーカーが特別に用意したメモリアル・モデル。『Forever Golden Tarmac』と名付けられたバイクは、主にカラーリングと使用パーツにダフィ専用のアッセンブルが施されている。

フレームは白基調だが、よく見ると大理石をイメージさせるソフト・マーブルカラーとでも表現できるだろうか。
フロントフォークの裏側にゴールドをあしらったスペシャルペイント(写真下)、そして極めつけは、メインコンポであるスラムがアッセンブルした、レインボーカラーのチェーンとリアカセット(ギア)だ。
これは自転車界で世界チャンピオンのみが(ジャージなど)まとうことが許されるアルカンシェル(虹色)をイメージしているものと思われる。

機能面でのパーツアッセンブルで注目すべきは、やはりスラムのフロントシングルギア。
彼女はコースによってフロントギアの枚数(1枚ないし2枚)を使い分けており、フラット基調の横浜のコースではシンプルなチョイスとなっていた。ちなみに昨年のオリンピック時は通常のフロント2枚だった。

また、バイクとは直接関係ないが、ダフィの使用エキップメントで参考にしたいのはアイウエアにピンクのレンズを利用していた点。一般的にピンク系レンズは視界を明るく、コントラストをはっきりさせる効果があるとされていて、今回のレースコンディション(雨天)を考慮してのチョイスだろう。
ちなみに同レースで2位に入ったレオニー・ペリオー(フランス/写真右下)なども、同じくピンクのカラーレンズを使用していた。

今シーズンは、まずはWTCSを優先して全戦に出場する予定だというダフィ。それに加え、「アイアンマン70.3世界選手権(10月/セントジョージ)に挑戦したいと考えています。そのため(出場権を得るため)にアイアンマン70.3レースに数大会出ることになるでしょう」と横浜でコメントしてくれていた。

実はさっそく今週末、5月22日のアイアンマン70.3北米チャンピオンシップ(アメリカ・テネシー州チャタヌーガ)にエントリーしており、そこにはニューバイクが投入される予定のようだ。そうだとするならば、おそらくは S-WORKS SHIV ではないかと予想できるが、その場合どのような仕様で登場するのか気になるところではある。
今シーズンは51.5kmはもちろん、70.3レースでの彼女の活躍も楽しみなシーズンとなりそうだ。

ちなみにサイクルロードレース界では、その種目の世界チャンピオンとなったライダーは、シーズン中、ウエアはもちろん近年ではバイクにワンポイントして、アルカンシェル・カラーをあしらったバイクを導入するケースが多々ある。
たとえば写真上は昨年のツール・ド・フランスで、男子ロードレース世界選手権を制したジュリアン・アラフィリップ(フランス)の TARMAC SL7。粋なフレンチ仕様バイク(メーカーはアメリカンだが)ともでもいえるだろうか。

そのチャーミングな笑顔とアグレッシブな走りで見るものを魅了するダフィ。
さりげなく “虹色カラー” をまとう彼女のアッセンブルなども参考にすれば、あなたのオシャレ度もさらにアップするのではないだろうか。

>> WTCS横浜・エリート女子レースレポート ※リンク
>> WTCS横浜・エリート男子レースレポート ※リンク

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