コルナゴ/K-ONE TIME TRIAL
な、な、なんと衝撃的な逆転でマイヨジョーヌを確定させたタデイ・ポガチャル(スロベニア)。同胞ログリッチとスロベニアン・エクスプレスとして雌雄を決したタイムトライアル後の熱い抱擁の感動が冷めぬ間に、UAEチーム・エミレーツ(アラブ首長国連邦)が今年も投入したコルナゴのTTバイクをピックアップ。
イタリアの名門メーカーがラインアップするTTバイク“K-ONE TIME TRIAL”は気がつきにくいが仕様を見ると、トップチューブが若干のスローピングデザインで、トライアスロンを前提としたアタッチメントも用意されている点が目を引く。トライスロンでコルナゴといえば、90年代後半から2000年前半までアイアンマン界を席巻したルク・ヴァン・リルデ(ベルギー)をイメージする人も多いだろうが、これを機に欧州のトライスロンシーンでフューチャーされることは間違いないだろう。 UAEチーム・エミレーツのコンポーネンツはもちろんカンパニョーロ。イタリア×イタリアの勝利というのはイタルデザインの自転車マニアにはたまらないのではないか。
細部を見ると、両翼をなすピナレロとはまた違ったコダワリ、造形美が見てとれる。DHバーはすでにポピュラーとなった各選手にあわせたカスタマイズプロダクツであろう。
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KTM
まずお詫びします。言い訳になるのだが、今回の撮影コンディションがよりによってこれまでの20ステージ中、最悪だったので編集部がある意味一番注目していたKTMのTTバイクはシッカリ確認できなかった。KTMといえば日本ではモータサイクル界ではポピュラーといえるのだが、欧州ではスポーツサイクルの評価も高いとのこと。ただ写真のバイクはメーカーの公式ラインアップには確認できなかったモデル。なので一般的に入手するのも難しいだろう。バイクデザインはロード、エアロバイク、TTバイクともフロントフォークなどの直線的なデザインと、シートポストなどの少し洒落っ気のある湾曲したデザインの融合が印象的だった。
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ビアンキ/AQUILA CV
今日の個人TTでマイヨジョーヌ確定が濃厚(違っていたらスミマセン)なプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)をエースとするユンボ・ヴィスマ(オランダ)はチェレステカラーに仕上げられたビアンキ AQUILA CV を投入。コンポーネンツにシマノ・デュラエース&シマノPROで固め必勝体制で挑む。写真は強力アシスト陣のひとりセップ・クス(アメリカ)のバイク。フレームサイズが小さいモデルはトップチューブを湾曲させ、コンパクトなデザインに仕上げている点も特徴のひとつだ。
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キャニオン/スピードマックス CF SLX
モビスター(スペイン)とチーム アルケア・サムシック(フランス)のTTバイクは、トライアスリートに高いシェアを誇るキャニオンの スピードマックス CF SLX だ。残念ながらブレーキのディスク化はまたもやお預けとなったが、ツールではウィリエール、スペシャライズドと並び参加2チームが採用するブランドでもある。モビスターのキャニオンのコンポーネンツはスラム、アルケア・サムシックはシマノというのが大きな相違点。昨年までモビスターに所属していたナイロ・キンタナ(コロンビア)が今年アルケアに移籍、それと同じくしてアルケアがキャニオンにバイクをスイッチした点も何かの因縁か? 特に興味深いのはアルケアの各選手のDHバーのハイト。近年、アップライトなポジションをとる選手が増えていて、その高さも幅が広いのが特徴だが、キンタナはそのトレンドとは逆行する腰を折りたたむような低いポジション(写真左上)を好んでいる。
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<スペアTT & 登坂用軽量バイク搭載のチームカー多数>
すでにTVで放映されているのであろうが、コース後半にある坂での乗り換えを想定し、軽量ロードバイクを搭載するチームカーがほとんど。これは事前に予測されていたことだが、まだ総合下位〜中位選手のスタート時でこのサポート体制ということは、上位選手でも確実に同じ組み合わせとなるだろう。
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スコット/PLASMA
ミッチェルトン・スコット(オーストラリア)は今年も PLASMA をTTバイクにチョイス。こちらも昨年同様、コンポーネンツにシマノ、そして選手の要望にあわせフロントホイールにデュラエース、シマノPROの2種類を用意している。性能とは直接関係ないが、スコットのロゴの色が光のあたる角度によって変化する「カメレオンカラー」は今年のトレンドのひとつとなっている。
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スペシャライズド/S-Works Shiv TT Disc
昨年のツールを大いに湧かしたジュリアン・アラフィリップ(フランス)が所属する、ドゥクーニンク・クイックステップ(ベルギー)は引き続き S-Works Shiv TT Disc を投入。メインコンポにシマノ・デュラエース、定評高いロヴァールのホール等をはじめとするエキップメントは昨年と変わらず。ボーラ・ハンスグローエもほぼ同じモデル、仕様を採用しており、さらには両チームともロードバイク、エアロバイク、TTバイクの3モデルともディスクブレーキを装備している点も注目ポイントだ。