6月30日にツール・ド・フランス2021の1回目の個人タイムトライアルが開催される。第20ステージとなる2度目の個人TTが終了した時点で誰がマイヨジョーヌを着ているのか? 有力選手が所属するチームのバイクを現地から直送します。
スペシャライズド/S-WORKS SHIV TT
まずトップバッターは、現在個人総合2位につけているジュリアン・アラフィリップ(写真上右)を擁するドゥクーニンク・クイックステップ。S-WORKS SHIV TT の仕様は昨年とほぼかわらず、すでに完成された感がある。またリアホイールまわりなどカラーリングがブラッシュアップされより目立つようになった。
一昨年の個人TTをトップで駆け抜けたアラフィリップの走りが、今日再現されるか?
サーヴェロ/P5 Disc
今年からユンボ・ヴィズマはバイクをビアンキからサーヴェロにスイッチ。4ステージを終え、すっかりサーヴェロの重厚なフレームにユンボカラーが似合うようになった。
タイムトライアルの注目点は選手によってフロントホイールのリム高を変えているところ。今年のトレンドになりつつある幅100mmの超ディープリムと、ツールでは比較的のマールといえるリム高80mm前後のエアロホイール2種類を用意(写真下)。さてプリモシュ・ログリッチはどちらを選んで走るのか?
コルナゴ/K.ONE
昨年、世界に衝撃を与えたタイムトライアルの強さは健在。UAE チーム エミレーツのタデイ・ポガチャルは今年もコルナゴの K.ONE を駆る。
見た目のワンポイントとして挙げるとするならば、ダウンチューブに付いているボトルケージがボトムブラケットに近いところ(写真上左)。低い位置にエアロシェイプされたボトルをつけることにより、より高い整流効果を得られるとのことで、近年のTTバイクのトレンドとなっている。
キャニオン/スピードマックス TT DISC
いよいよツールでのそのベールを脱ぎ、イエロージャージを早くも手にしたマチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)。彼はロードレースはもちろんシクロクロス、マウンテンバイクでも世界トップの実力とタイトルをもつ才能豊かなサイクリストで、すべてのジャンルをキャニオンのバイクで戦っている。
今回の個人TTでは、前輪に今や定番となっている超(背の高い)ディープリムをチョイス。彼のパワーと今の勢いからすると、今日のTTのトップタイムを叩き出すのではないかと感じるのだが。。。
ピナレロ/BOLIDE TT
2年ぶりのマイヨジョーヌ奪回を狙うイネオス グレナディアズ。このチームがタイムトライアルで投入するのが今年もボリデTTだ。ダウンチューブの湾曲した部分などイタリアデザインらしい造形美をもつファストバイクだが、イネオスは今年もリムブレーキをチョイス。ディスクブレーキ全盛の中、独自のチームポリシーを貫く。
写真は現在総合3位のリチャル・カラパス。クライマーとしての活躍が期待されているだけに、このあとのステージの走りに注目が集まる。
※速報は以上です。