7月3日(土)、4日(日)の両日はヨーロッパでのアイアンマンのカムバック・ウィークエンドとなった。まさに記念すべき週末だったといえるだろう。
まず土曜日にアイアンマン・ランサローテ(スペイン)とアイアンマン70.3ラハティ(フィンランド)が開催。日曜日にはアイアンマンUK(イギリス)、アイアンマン70.3サーブル-ドロンヌ(フランス)、そして初レースとなるアイアンマン70.3アンドラの3大会が実施された。
まるでアスリートがトライアスロン・シーズンの再開を祝うため、欧州に一堂に会したお祭のよう。5レースで合計6,000人以上のトライアスリートがヨーロッパでのスポーツイベント、そしてアイアンマン&アイアンマン70.3の確実なカムバックを噛み締めながらスタートラインに立った。
アイアンマン・ランサローテとアイアンマン70.3ラハティは2年ぶりのレース。しかもランサローテ大会は当初予定していた今年5月からの延期開催。欧州全域のレースも新型コロナウィルスの影響をまともに受けていたのだ。
<アイアンマン・ランサローテ>
<アイアンマン70.3ラハティ>
そして特に現在、新型コロナウィルスの再拡大で困難に直面しているイギリスでもレースは無事に終了。参加者は実に1200人以上を数えた。
舞台となったボルトンはイングランド北部の都市州グレーター・マンチェスター(Greater Manchester)にある都市。ボルトン評議会のリーダーである Cllr David Greenhalgh氏のコメントが、まるでこれら5大会のレース開催の意義を物語っているようだった。
「英国中からこのイベントにさまざまな立場の人が参加してくれました。選手はレースに臨み、応援者はアスリートを後押しし、そして地元企業がレースを支援する。今の状況下にあって、皆がひとつになったイベントが実施された。これはスポーツ界全体とっても本当に素晴らしいことです。レース当日の天候は少々荒れましたが、そんなことは関係なかった。私たち(ホストタウン)は温かい歓迎を惜しまず、ボルトンならではの(熱狂的な)おもてなしを止めることができませんでした。皆が9月に再びこの地でアイアンマンを開催することを楽しみにしているのです」(9月にアイアンマン70.3を実施予定)
<アイアンマンUK>
一方、第1回大会となるアイアンマン70.3アンドラは、トレイルランナー、マウンテンバイカー、サイクリスト、トライアスリートが今年3月から7月まで行われた各イベントで競うという初めての試み「アンドラマルチスポーツフェスティバル」の締めくくりとなった。コロナ禍での5カ月に渡ってのスポーツイベントの開催。これも大きな意義があったといえるだろう。
ちなみにアンドラ大会は、海抜1600mのエンゴラスターズ湖でスイムが実施されたことで、ヨーロッパのアイアンマン70.3で最も標高が高いスイム会場という記録もマークしている。
<アイアンマン70.3アンドラ>
そして、2020年に開催された数少ないトライアスロン大会のひとつであり、今年のフランスのアイアンマン・シーズンの開幕戦となったのがアイアンマン70.3サーブル-ドロンヌ。新しいレースのガイドラインのもと、フランス西部、大西洋に面したビーチをスタートし、バイク、ランと美しく魅力あるコースを舞台に実施された。アスリートだけではなく、選手を応援する多くの観客も舞台に戻ってきている。
<アイアンマン70.3 サーブル-ドロンヌ>
ヨーロッパのスポーツ界は確実にアフターコロナ、スポーツのある日常に戻りつつあり、アメリカではすでに多くのアイアンマンが開催、あるいは予定されている。
さあ次は日本の番だ。
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