アイアンマンの主催者は8月6日、バミューダのフローラ・ダフィ(写真上/ ©Chris Hitchcock for IRONMA)とクリスティアン・ブルメンフェルト(ノルウェー)の東京2020オリンピック金メダリストふたりを、今年10月9日に行われるアイアンマン世界選手権に特別招待すると発表した。
ブルンメンフェルトは東京五輪が終わったあと、彼のもうひとつの大きなミッションであるアイアンマン世界選手権制覇を目指すというコメントを残している。そしてブルンメンフェルトとダフィは当初、9月にアメリカ・ユタ州セントジョージで実施されるアイアンマン70.3世界選手権もターゲットにしていたという。すでにダフィは2020年バッファローシティで開催されたアイアンマン70.3南アフリカで優勝、ブルンメンフェルトはバーレーンで開催されたアイアンマン70.3中東選手権で勝利を挙げており、セントジョージでの世界選手権の出場権は獲得していた。
そんな中、アイアンマン主催者はこのスロットをハワイへの特別招待枠として取り扱うことに決定。今回の発表となったわけだ。
「男女ふたりのオリンピック金メダリストの揃い踏み。ショートディスタンスからロングディスタンスへの挑戦。今回のふたりのビッグチャレンジは、ショートのトップレースも含めたトライアスロン全体の発展にも大きな役割を果たすでしょう」とアイアンマン主催者は期待を表している。
今回の突然の発表にまだふたりの公式コメントは発せられていないが、このアイアンマン主催者のオフィシャル・リリースは両者合意の下であることが前提なのはいうまでもないだろう。
東京五輪後のブルンメンフェルトの視線の先にはハワイのフィニッシュラインがあった
オリンピックとアイアンマンのダブル制覇は、周知のとおり現状はヤン・フロデノのみが成し遂げている偉業。女子ではオーストラリアのミケリー・ジョーンズが2000年シドニーオリンピックの銀、そして2006年にハワイで優勝というダブル・メダリストの称号をもつが、同一年で両レースを制したトライアスリートはまだいない。そもそもそういった発想はこれまでなかったといえるかもしれないが、この2名がコナのスタートラインに立つことになれば、アイアンマン70.3の実績からもそんな期待が膨らむことだろう。まさに今年10月のハワイは群雄割拠、世界のトライアスロン界が注目するスペクタクルなレースになることは間違いない。
アイアンマン70.3中東選手権を制し、それがハワイ出場へとつながったブルンメンフェルト。コナのフィニッシュラインではどういった光景が待ち受けているか ©Getty Images for IRONMAN
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