【チャレンジ企画】みなみ北海道でアイアンマン初挑戦!『レース攻略 6カ月計画』/ 4月14日〜5月11日(第2クール)トレーニング プログラム

6カ月チャンレジ

《 みなみ北海道大会でアイアンマン初挑戦&完走を目指す6カ月トレーニング企画が公開中!》
2025年9月14日に行われるアイアンマンジャパンみなみ北海道で初めてアイアンマンに挑戦するトライアスリートたちへ向けた、宮塚英也さん指導による大会攻略法&トレーニング・プログラム連載です。
>> アイアンマンジャパンみなみ北海道・大会HP ※エントリー受付中

指導/宮塚英也

【 4月14日(月)〜 5月11日(日)/ 第2クール・トレーニング プログラムを紹介

先月よりスタートした、今年9月14日(日)に開催されるアイアンマンジャパンみなみ北海道に向けた6カ月間にわたるトレーニング プログラム実践企画。
今年も注目抜群の国内アイアンマンに、すでにエントリーを済まして準備を進めている人。あるいはこれから申し込みを予定しているトライアスリートに向けたシステマティックな練習計画を、日本でもっともアイアンマンを知り尽くしているひとりである宮塚英也さんが提供。
誰でも安心、そして着実に完走の道のりへと誘ってくれるトレーニングノウハウを体得し、充実した2025シーズンを駆け抜ける絶好のチャンスです。

《 9月14日に向けたトレーニング プログラムを 4週間単位で紹介② 》

前回3月24日のコラム から 9月14日(日)に開催されるアイアンマンジャパンに向け、4週間単位(初回のみ3週間)のトレーニング・プログラムを計6回(6クール)。これに加え 2週間の調整メニュー のスケジューリングにて順次提供していくチャレンジ企画の第2弾(全予定は下記一覧を参照)。
ベースづくりのメニュー中心となるこの期間は、誰でも実践しやすい内容になっているのでぜひ参考にしてください。
さて、今回クールのポイントは大きく分けてふたつあります。

【9月14日に向けたプログラム紹介スケジュール 】
・第1クール:3/24(月)〜 4/13(日)
(週平均の合計練習時間めやす ※イージー週を除く:3時間30分/週)

・第2クール:4/14(月)〜 5/11(日)※今回
(週平均の合計練習時間めやす:4時間00分/週)

・第3クール:5/12(月)〜 6/8(日)
(週平均の合計練習時間めやす:6時間00分/週)
・第4クール:6/9(月)〜 7/6(日)
(週平均の合計練習時間めやす:8時間00分/週)
・第5クール:7/7(月)〜 8/3(日)
(週平均の合計練習時間めやす:9時間30分/週)
・第6クール:8/4(月)〜 8/31(日)
(週平均の合計練習時間めやす:10時間00分/週)
・調整期間 :9/1(月)〜 9/13(土)

《ポイント1》
下記にて紹介していく週単位のプログラムを見てもらえば分かりますが、第2クールの各メニューの練習強度は第1クール同様すべて低負荷(E1)です。これらも踏まえ、4週間続けてトレーニングを継続できる(4週目はイージー)ベースをつくること、そして3種目の技術向上に意識を払うことが最大の目的となります。
《ポイント2》
続く5月12日から始まる第3クールは、今回のクールから、週平均のトレーニング時間が1.5倍に増えます。(練習日も 5日/週から 6日/週へと増加)
ですので、次のクールへ順調にステップを踏んでいくための重要な練習期間ととらえてください。

《 今一度、自分のトレーニング強度の指標を確認!》

競技レベルを問わず、長時間にわたるトライアスロンで結果を残すためには『AT値(無酸素性作業閾値)を向上させる』必要があります。そのために私、宮塚が設定している練習強度の区分を以前のコラムで紹介しました。
具体的には エンディランス1(E1)〜 エンデュランス(E4)に分け、それぞれを段階的、そして機能的にプログラミングすることにより、レースに向けて効率的なフィットネスレベル向上を目指していくこととなります。
そのためにも自身の練習強度値をシッカリと設定し、頭にインプットしておきましょう。
今回、第2クールで公開している練習強度は第1クール同様すべて E1 ではありますが、日々のトレーニングに取り組むにあたり、自身のトレーニング区分を把握しておくことは必須です。

※タップして拡大できます

>> トレーニング強度による運動時心拍数の算出方法はこちらを参照 ※リンク
《参考/トレーニング強度設定の重要性に関する情報コラム ⬇️ 》
>> プロローグ・コラム② / ジャパン完走のためのトレーニング強度設定 ※上記表のオレンジ部分も詳しく解説。注目のコラムです

【 第2クール・4週間プログラムの解説 】

それでは、第2クールの全体プログラムをまずは一覧で紹介しましょう ※表をタップして拡大できます
(週ごとの詳細&解説はこの全体プログラムのあとに案内しています)

以下、週ごとのポイントを解説していきます。
【 4月14日 〜 4月20日 ※表をタップして拡大

>> 詳しいメニューはこちら ※リンク
前のクール(3/24 〜 4/11)と同じく第2クールのトレーニング強度はすべて E1レベル(低強度)です。
これら第1、第2クールでの大きな目的は「トレーニングを習慣化させる」こと。合計で7週間となるプログラムをこなし、自信をもって次のステップ(第3クール)へ進めるよう練習に取り組みましょう。
最も注意すべき点は、仮に体力的に余裕があったとしても決して練習強度を上げたり、むやみに時間を延ばさいないこと。
低強度メニューとはいえ1週目、2週目と続いていく中で疲労が蓄積されていく傾向にあるのは間違いないので、トレーニング毎の強度設定は常に意識しましょう。
また前クール同様、表組みの中でオレンジ枠に記しているトレーニングは、これまでのコラムで紹介しているヘッドアップスイム(最下段の動画を参照)といった『みなみ北海道大会・対策メニュー』を取り入れているので積極的に活用してください。

【 4月21日 〜 4月27日 ※表をタップして拡大

>> 詳しいメニューはこちら ※リンク
3種目の週合計トレーニング時間は、第1クールと比べると全体的に少し増えています(平均で約30分ほど)。
しかし、ここまでのプログラムを順調にこなしてきた人ならば無理のない範囲の増加のはず。ここでも強度設定を遵守しながら日々のトレーニングに向き合いましょう。
また第1クール同様、バイク練習は平日と休日に分けて考えられています。平日は仕事前や帰宅後に屋内でも取り組めるローラー台トレーニングを、休日は外に出てのライドを想定。
一方で、土日に仕事があるアスリートの皆さんもおられるでしょう。ですので各々の週間スケジュールにあわせ、メニューや休養日を前後させるのは一向にかまいません。
7日間の中で各メニュー(休みも含む)を確実に、そしてバランスよくこなせるスケジュールを確立するようにしましょう。

【 4月28日 〜 5月4日 ※表をタップして拡大

>> 詳しいメニューはこちら ※リンク
第3週プログラムは、第2週とほぼ同じ内容です。
この週は、各自で設定した強度にあわせたトレーニング時の感覚にも意識を払いましょう。「前週の疲れから(同じ強度でも)身体が少し重く感じる」、あるいは「感覚的にはさほど変わらないな」、など。
5月5日からはリフレッシュも兼ねたイージー週になります。
これまでより強度を落としても良いので、マイペースでトレーニングをこなしていきましょう。

【 5月5日 〜 5月11日 ※表をタップして拡大

>> 詳しいメニューはこちら ※リンク
この週はリカバリーを意識した7日間になります。
トレーニングで疲労した身体は休養を与えないとレベルアップにはつながりません。フィットネスレベルが向上してくると、どんどん練習量や強度を増やしていきたい気持ちが先行するかもしれませんが、「休む」ノウハウも上手く取り入れていかないとオーバートレーニングに陥る危険性は高まります。
一方で第3週後半から第4週はゴールデンウィーク真っ只中。「もっとトレーニングしたい!」という人もいるかもしれません。しかし、くどいようですが今の段階のトレーニング強度は、全体を通して E1 レベルを超えないことが重要になります。
そこれを遵守するとを前提に、ここでは休み中のトレーニングの工夫を紹介しましょう。

.

GWに取り組みたいスイム強化トレーニング

《 真っ直ぐ泳ぐテクニックを徹底的に磨こう!》
アイアンマンジャパンの昨年のスイムでは、真っ直ぐ泳ぐためのヘッドアップスイムが特に大切になりました。
昨年のスイムは2周回。つまり1周が1.9kmのコース設定でした。海で泳ぐレース、特に折り返しブイまでの直線路が長かったり、初めてのレイアウトで『できるだけ最短のルートを外れない』ことは、実戦に慣れていない人ほど難しいもの。基本的なことではありますが、非常に重要なテクニックといえるでしょう。

そこで、第2クールの課題のひとつとして ”真っ直ぐ泳ぐ” ためのスキルを磨くことを、ゴールデンウィークを活用して重点的に取り組んでみてはどうしょうか?

《 GWに注意しなければならないこと》
第2クールの後半はゴールデンウィークと重なり、人によっては絶好のトレーニング週間となるケースは多いでしょう。
もちろん、体調やまわりの環境が許せば今回のクールで設定しているトレーニング量や頻度を、無理のない範囲で増やしても良いと思います。仲間とロングライドに出掛けたり、土曜日以外にも2種目をこなすなど。
ただし5月5日からの1週間は、第2クール・プログラムの4週目にあたり、ここまでのトレーニングの疲労回復を目指す “重要な” イージー週でもあります。ここで無理をして第3クールのトレーニングに悪影響を与えるようでは元も子もありません。

ですからこの期間は技術トレーニング、具体的には真っ直ぐ泳ぐためのスキル習得メニューをオプションとして取りれるプログラムをここで提案します。
これはアイアンマン出場に関わらず、あらゆるレースに不可欠で大きなメリットをもたらす能力となるわけですから。

そこで、ここでは前回コラムで紹介した『真っ直ぐ泳ぐテクニック習得』のためのヘッドアップスイム・ドリルなどをおさらいしましょう。
大きくトレーニングは、フットネスレベル向上を目指すメニューと技術を磨く “プラクティス“ とに分けることができます。後者はさほど運動強度を気にせず集中して行うトレーニングになりますが、ヘッドアップスイム・ドリルなどは身体に大きな負荷をかけることくイージー週のメニューにもうってつけといえます。

👉️ 5ステップでマスターする理想のヘッドアップスイム・ドリル ※動画を参照

《ヘッドアップ・トレーニング動画 ⬇️ 》

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👉️ 真っ直ぐ進む基本ジションを習得する『ノーブレススイム 』トレーニング ※動画を参照

《ノーブレス・トレーニング動画 ⬇️ 》

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アイアンマンジャパンに挑戦する皆さんが、この着実なステップアップを可能とする 6カ月プログラムを有効活用しながら充実のシーズンを迎えられるよう期待しています!
(次回の連載コラム公開は 5月5日の予定です)

>> アイアンマンジャパンみなみ北海道・大会HP ※エントリー受付中

.

指導/宮塚英也(みやづか ひでや)
現役時代、宮古島トライアスロン4勝、第1回ロングディスタンス日本選手権優勝など数々の実績を挙げ15年以上トップを走り続けてきたレジェンド。特にアイアンマン世界選手権コナ(ハワイ)では計13回出場し、9回の20位以内のリザルトをマーク(うち2度のトップ10入り)。世界でも5本の指に入る金字塔を打ち立てている。
9月14日に行われるアイアンマンジャパンみなみ北海道では、昨年に続き大会スーパーバイザーとしてレースアドバイスなどに携わっている。

>>【チャレンジ企画】アイアンマンジャパンみなみ北海道『レース攻略 6カ月計画』の連載コラム一覧 ※リンク

⬇️ You are an IRONMAN!(コンセプトムービー)

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